柊と僕。
某中学でイジめで自殺しちゃった少年がいましたね。
当然、イジめてた方がいけないに決まってるしキチンと責任を持ってというか、一生罪を背負って生きて行って欲しいですね。死んだら死んだでいいけどさ、そんなやつ。
かくいう私も中学時代イジめられていましてね。
小林君の教科書を隠したり、お弁当をぐちゃぐちゃにしたり、後頭部にカナブンを付けられたりしてた犯人を僕にされまして。
オレじゃない!の主張もむなしく先生にブン殴られました。
実際カナブン付けてたのはオレだったんだけど、あまりにも酷い仕打ちじゃないですか?
「先生!僕はやってません!○○くん達です!」と勇気を振り絞って真実を告げようも
「うるせぇ!」とブン殴られました。
当然、犯人はまた他にいますからね。いくら僕を暴力で弾圧しようともイジめは無くなるはずもありません。
憤りを感じた僕は小林君に「テメー、なんで本当の事を言わねえんだよ」と怒鳴りました。
自分で反抗する勇気も必要なんだ。強くならなくちゃ。
すると、クラスの女子が「ジュンくんがまた小林くんをイジめてます。」と通報しまして。
「またやってんのかお前は」と2度目の弾圧を受けた中2の夏。
さすがの僕もこれにはうんざりしまして。
小林君を諭すのもカナブン付けるのも止めようと思いました。
いじめっ子達は小林くんは抵抗しないし、イジめてる犯人はオレのせいに出来るしでどんどんヒートアップしていきました。
からかっていたのは暴力に変わり、物が盗まれたり大声で罵倒されたりカナブンを糸で制服のお尻結ばれたりしていました。
そのカナブンは思いのほかパワフルで、ブンブンと飛び回っていたんですけど
そんな非常にコミカルな場面に遭遇しても小林くんは辛そうに唇を噛み締めています。
そう。
小林くんの笑顔は消え、毎日毎日どこかビクビクしながらも学校に通っていました。
その様子はとても辛そうでした。
「おいテメーこれだけかよ。」
ある日、僕はカナブンを取りに学校の裏庭へ向かうとそこにイジめっ子と小林くんがいました。
「だって・・・」
小林くんは少し涙目になりながら、言葉を詰まらせます。
「親のサイフからパクるとかあんだろ?」
小林くんは依然黙ったままです。
どうやら金銭を要求されている模様。
「おい、万引きさせようぜ。」
いじめっ子の一人が提案します。
いいね、いいねと他の連中も息巻いています。
おいおい、それはやりすぎだろ・・・
さすがにちょっと止めに入ろうとしたその時。
「うるせぇえええ!!」
小林くんがキレました。
ヤバイ!いじめられっ子はキレると何しでかすか分からんぞ!
僕は止めに入ろうとしたら、
「こ、殺してやる!!」
興奮状態の小林くんはいきなり何かを手に取りました。
小林くんの手には裏庭に植えてあったひいらぎの木が引っこ抜かれて持たれてました。
それを小林くんは「おらあ!」の大声と共にいじめっ子達の殴る殴る。
鋭いトゲを持つひいらぎの葉で顔をわしゃわしゃとやられたいじめっ子達は顔を血だらけにしてうずくまっています。
「はぁはぁ・・・」
僕は興奮している小林くんの元へ行き、
「それくらいにしてあげて。」
と優しく諭しました。
すると小林くんはワっと泣き出し座り込んでしまいました。
いじめっ子たちはそれぞれ逃げていき、そこにはいるのは小林くんと僕だけ。
何も言わない小林くんに
「もう平気じゃない?これだけやればもう何もしてこないでしょ。」
と僕は言うと
「ごめん」
とだけ小林くんはつぶやきました。
それ以来、小林くんはイジめられなくなった様でなんだか性格も明るくなりました。
授業を受けている小林くんが筆箱を開けると、そこからカナブンがぶーんと飛び立ちました。
「勘弁してよ。」
そう、小林くんは笑顔で僕を見ながらつぶやきました。
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なぜ、そこまでカナブンにこだわるのかwww
他にレパートリーは無かったんかいww
カナブン好きなの?
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小林くん、頑張った!!!